開催のごあいさつ
サンシャインクリエイション2025Autumnへのご参加、ありがとうございます。今年も早いものであと2ヶ月。そろそろ年末の足音が聞こえてくる時期になりました。灼熱の夏がはるか昔のことに思えるくらいに冬らしい寒さの日々が続き、秋はどこへ行ったとまで言われる今年の日本の四季、この時期のイベントでAutumnを名乗るのは違和感すら感じますね。
前回、サンシャインクリエイションはナンバリング的には「100」を迎え、さまざまな記念企画を行いました。その中で好評であった、サークル参加者のみなさん向けの早割と一般参加者のみなさんへのアーリー入場は、今後も継続していくことにしました。アーリー入場については、前回想定を超えるお申し込みをいだたき、相当の落選が出てしまったことから、今回は人数枠を拡大しています。
自由な表現とその可能性を追い求める同人誌の世界は、表現やその流通・決済についての法的規制・自主規制と隣合わせの関係にあります。それもあって、いろいろな同人誌即売会が、特定の政党や候補の応援するスタンスは取らないものの、界隈としての存在感を示すために「選挙に行きましょう」という呼びかけを行っていますね。国政は初の女性首相が誕生するなど大きく動いており、内閣の顔ぶれもがらっと変わりました。こうした政治が大きく動くタイミングでは、表現はメインの論点になりづらいこともあり、見渡す限りでは表現規制に関する大きな動きはありません。
逆にこのような時勢だからこそ、外部のモノサシによる規制よりも、内部のマナーや不文律的な慣習による足の引っ張り合いみたいなものが目立っているような気がします。自分にとって不快なものに対して、見ないようにするだけではなく、大きな主語でそれっぽい理屈をつけて、その存在を否定・排除していけば、やがてそれは自分のところに戻ってきます。キャンセル・カルチャーは自由な表現を守ることの対極にあります。
サンシャインクリエイションを100回、先人から受け継ぎながら30年近く開催してきたことに少しだけ胸を張りつつ、まんが・アニメ・ゲーム・小説といった多様な表現を守り、表現を生み出す土壌を未来につなげていく「文化としての同人誌即売会」を続けていければと思います。今回もよろしくお願いします!
クリエイション事務局一同