開催のごあいさつ

 サンシャインクリエイション2025 Summerへのご参加、ありがとうございます。これまで年間に3-4回、時には5回開催してきたサンクリ、我々も「この回は春だっけ? 夏だっけ?」と混乱したため、ある時期からナンバリングは表向きに使わないことにしてきました。そういう事情もあって後出しじゃんけん的ではあるのですが、1998年に始まったサンシャインクリエイション、実は今回の2025 Summerが「サンシャインクリエイション100」となります。コロナ禍での中止などもあるため、100回サンクリを開催できたわけではないのですが、初回から27年、少しだけ誇らしい節目ではあります。

 使い古された言葉ではありますが、同人誌即売会にはハレの日、祝祭としての側面があります。決まった時期に、たくさんの人が、様々な格好で集まり、騒がしく祝い合う……それは日本古来の「お祭り」が生み出すエネルギーと似て、長く「続ける」ことによってのみなされるものなのでしょう。サンクリにも初回には生まれていないスタッフも増えてきました。これが時代を超えて受け継がれる、ということなのかもしれません。

 今回は節目ということもあって、多くのサークルさんから申込をいただき、今回は約500スペースでの開催となります。また、100回を記念して他の同人誌即売会でも導入が進むアーリー入場チケットをクリアファイル付きで販売します。さらに、お祭りの空気を演出すべく、過去のグッズが当たるガチャガチャやカタログ表紙の総集編「ぷちクロニクル」といった販売物も企画しています。前段は100回を祝っていただければと思います。

 人の集まりでしかない同人誌即売会というコミュニティ自体、ある種の脆さを持つものではあり、その儚さが人を引き付けるのかもしれません。開き直ってしまえば、よくできた即売会が長く続くかというとそんなことはなく、結果的に長く続いたものが良い即売会なのでしょう。別にレジェンドになろうとは思いませんが、せっかくやるなら、そこに集まるみなさんの心にちゃっかりと残る場を作っていきたい、そんなことを考えつつ、100回に向けた準備を進めています。

 動かざること山の如し、とは武田信玄の言葉といわれていますが、時代に流されず、しかし時代には適応しつつ少しずつ変わっていく。そんな営みを通じて、したたかに次の節目を目指していければと思います。梅雨の季節ではありますが、好天に恵まれることを祈りつつ、ご挨拶とさせていただきます。今後もよろしくお願いします!

クリエイション事務局一同